外車(輸入車)の車検費用は高い?

外車(輸入車)の車検費用が高いと言われる理由
自動車は定期的に車検を受ける必要がありますが、「外車(輸入車)は車検費用が高い」と言われています。
これは、整備費用や点検費用など、車検の基本費用が高いためで、自動車重量税や自賠責保険料、検査手数料などの費用は国産車と同じです。
外車(輸入車)の整備は専門性が高く部品も高額ですので、車検の際に修理が必要になるとどうしても費用がかさんでしまう、というのが外車(輸入車)の車検費用は高いと言われる理由です。
一方、走行距離が少ない場合などは修理する箇所が少ないので、車検の費用は国産車と大差はありません。
車検にかかる費用の内訳について
車検にかかる費用は「法定費用」と「車検整備基本費用」の2つですが、法定費用は自動車重量税、自賠責保険料、検査手数料の3種類で一律に決められています。
自動車重量税はエコカー減税が適用されるケースを除いて、1年間で0.5トンにつき4,100円課税されます。
例えば、フォルクスワーゲン・ゴルフの場合約1.3トンですので、4,100円×3×2年で24,600円となります。
自賠責保険料は、普通車が2年間で21,550円、軽自動車は21,140円となっており、こちらも一律に決められています。
そして検査手数料は車検を受ける際の手数料ですが、こちらは3ナンバー車で1,800円、5ナンバー車で1,700円、軽自動車で1,400円となっています。
続いて車検整備基本費用ですが、こちらは点検費用、測定検査料、車検代行手数料の3種類で、ディーラーが独自に価格を設定しています。
車検整備基本費用は、車検を受ける前の24ヶ月(初回は36ヶ月)定期点検のための費用で、56項目点検する必要があります。
そして、この点検で異常が見つかると、車検を通すために部品の交換などが必要になりますが、部品代や工賃は国産車よりも割高です。
さらに、排気ガスの検査や光軸調整などの測定検査費用と、車検を受ける際に車検代行手数料が必要になります。
外車(輸入車)の車検費用を抑えるには
部品交換や修理の必要がない場合、フォルクスワーゲン・ゴルフなら車検費用は10~15万円となり、国産車より若干割高な程度です。
しかし、整備が必要な場合、国産車より割高になるケースもありますので、費用を抑えるために、自分でできることはあらかじめ済ませておきましょう。
例えば、車検を通すためには、タイヤの溝が1.6mm以上残っている必要があり、ワイパーも拭き残しがあると交換が必要になりますが、ディーラーで交換するとかなり割高になります。
そこで、タイヤの交換が必要になりそうなときは、あらかじめ割安なカー用品店で交換を済ませておきましょう。
さらに、外車(輸入車)のワイパーは高額で1万円くらいしますが、アマゾンなどで購入して自分で交換すると半額くらいで済みます。
また、バッテリーは車検の項目に入っていませんが、劣化していると交換が必要になりますので、こちらも割安なカー用品店であらかじめ交換しておきましょう。
このように、特にディーラーで行う必要のない部品の交換などは、車検の前に済ませておくと、かなり車検費用を抑えることができます。
特に、高級車やスポーツカーなどに装着している高性能タイヤは、ディーラーで交換するとカー用品店の2倍くらいになることもありますので注意が必要です。
そして、一般的に、外車(輸入車)は国産車より部品の劣化が早いので、古くなってくるとディーラーで車検を受けると、整備する箇所が多くなりびっくりするほど費用がかかってしまうことがあります。
特に、ディーラーで作成された見積もりを見て、あまりの費用の高さにびっくりしてしまう人も多いと言われています。
そこで、車の状態を常に把握しつつ、外車(輸入車)の整備に精通している信頼できる整備工場を見つけて、気になる箇所は早めに整備をしておくことをおすすめします。
整備工場は整備費用がディーラーよりも割安ですので、車検の際の整備を最小限にでき、トータルの費用も抑えることができます。
街中の整備工場の場合、特殊な整備はできないこともありますが、ほとんどの修理や部品の交換は可能です。
正規ディーラーと街中の整備工場を上手く使い分けることで、古い外車(輸入車)でも最善の状態に保ちながらコストを抑えることができます。
まとめ
以上、外車(輸入車)の車検費用についてまとめてみました。
法定費用は外車(輸入車)も国産車も同じですが、ディーラーが独自に価格を決めている車検整備基本費用は若干割高です。
しかし、決して高すぎるということはありませんので、車が比較的新しい場合はあまり心配する必要はありません。
一方、外車(輸入車)の車検に伴う整備費用は割高で、思わぬ出費になってしまうことがあります。
特に古くなってくると部品の劣化などにより、国産車に比べると車検費用がかさんでしまう傾向がありますので、ある程度覚悟をしておく必要がありそうです。